sun and moon

since’06.11/25 。HP復活しちゃいました。こちらはtext blogです^^
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キリ番・70001Hit〜恋しくて・後編〜(古川さまへ)

►2007/12/30 11:25 






俺の目の前を涙を流しながら 横切っていく牧野。











・・・なんでだ?・・・









俺は悪くねーはずなのに・・・






責めたあとで込み上げてくる後悔の念。















『はぁ〜・・・泣いちゃった。かわいそうに・・・』













類がベッドに腰を降ろしながらため息を吐く。





その悠々さが俺の癇に触る。













『・・・いつからだ?』








自分が冷静にならねばと感情を抑えながら

敢えて聞く。











『だから、何が?』














類の口調も強くなる。




その目はいつもの類ではないことは分かっていた。












『牧野といつから付き合ってるんだよ』














『くだらないね・・・全く。



おまえにはガッカリしたよ。少しは成長したかと思ったのに』















『てめーにそんなこと言う資格があるっていうのかよ』
















『おまえだって牧野を責める資格なんてないよ』















『何!?』













その一言で俺の感情は爆発寸前だ。





類も類で鋭い目で俺を睨みつけている。




どっちが先に手を出してもおかしくない。














『これ・・・なんだと思う?』














類が1冊の本を俺に手渡した。












それを受け取ると・・・












・・・何だ?これ・・・








・・・英会話?・・・













『これがどうしたっていうんだよ。



こんなもん関係ねーだろ?



話そらすんじゃねーよ』











俺はその本を思い切り床に叩きつけた。















『関係あるよ。



牧野がNYへ行くために必死で勉強してたんだ』














・・・牧野が・・・







・・・NYに?・・・









・・・うそ・・・だろ?









・・・信じられねー・・・











その話を聞いて一瞬頭が真っ白になった。
















『そんなの・・・信じられっかよ・・・



第一全然連絡取れねーし』


















『あぁ・・・




大学以外は朝晩バイト。




深夜までやってるときもあるみたい。





時間が空くと俺や総二郎、あきらの家に行って英会話の勉強。




毎日・・・睡眠不足。




2〜3時間しか寝てないんじゃないのかな?





これも全ておまえに逢いたいがために、



自分の身を削って頑張ってたんだ。







4年以上も待たされて・・・



でも寂しいなんて一言も口にしなかった牧野が




どんな気持ちでおまえに逢いに行こうって決心したと思う?






それが何だよ、いきなり帰ってきて・・・




理由もちゃんと聞こうともしないで自分の感情のまま




牧野を責めるなんて』
















類の言葉はもう・・・俺の頭には入ってこなかった。
















・・・いったい俺は・・・









・・・何やってんだ?・・・










・・・類が言うとおりだ・・・







・・・俺はあいつを待たせていたのに・・・







・・・それを忘れて連絡の取れない牧野に苛立って・・・






・・・勝手に男ができたって勘違いして・・・









・・・ちくしょう!!!・・・










・・・何やってんだよ、俺は!・・・









・・・また・・あいつを泣かせちまった・・・








・・・俺のために・・・








・・・あいつは・・・







・・・あいつは・・・



































いつしか雨が降り出し始めた。





雨が静かにあたしの髪を濡らしていく。





あたしの涙もこの雨と共に流れていく。










愛してる人からの疑いの目と拒絶。




これほど辛いものはない。




深い悲しみがあたしを覆い尽くして暗闇へと誘う。






誰もいない公園のベンチに座りずっと震えていた。















・・・どうして分かってくれないんだろう・・・








・・・あたしの心は道明寺でいっぱいなのに・・・











・・・逢いたくて・・・





・・・恋しくて・・・







・・・ただそれだけだったのに・・・






































牧野の後を追ったがもうすでに姿はなく、



先回りしてアパートに向ったが部屋の明かりはついていなかった。





しばらく待っていたが一向に姿は現れず 居ても立ってもいられずに



あいつが立ち寄りそうな場所を探し回った。














・・・こんな雨の中・・・あいつはどんな想いで・・・














そう思うだけで俺の心は張り裂けそうになった。












何度かアパートに引き返すも・・・やはり帰ってきている気配はなかった。









再び車に乗り込もうとしたとき、ぼんやりと街灯に照らし出された人影に気づいた。














・・・ま・・きの?・・・















降りしきる雨の中、その人影に駆け寄った。





傘もささず、ずぶ濡れのまま俯き歩く姿は正しく牧野だった。






足元がフラつき 今にも倒れそうな牧野の冷えたその身体を抱きしめた。







牧野は最初は何の反応もしなかったが、ようやく正気に戻ると



俺の腕から何度も逃れようと必死に抵抗した。


















『離して、離してよ!




あたしのことなんてどうでもいいんでしょう?』
















『・・・牧野』

















『あんたなんか・・・あんたなん・・・』















抵抗する力が一気に抜け、



そのまま俺の腕の中で牧野は崩れ落ちていった。
















『牧野、しっかりしろ!牧野!』







































『・・・うっ・・・う・・・ん』













あたしが目を覚ますとそこは自分の部屋ではなく・・・




見覚えのある広い天井の部屋だった。








ふわふわの温かいベッド。







枕元には美しい花が飾られていて、



あたしのところまでその香りがほのかに漂っている。










そして・・・あたしの指先から伝わる体温。






視線をゆっくりとそちらに移すと、



そこにはあたしを心配そうに覗き込む道明寺がいた。








その瞬間あたしはベッドから起き上がった。
















『か、帰る』
















『ダメだ、まだ熱がある。いいから寝てろ』














『あたしのこと嫌いなんでしょ!だったらここにいる資格ないもん』













無理やりベッドから起き上がろうとするあたしを道明寺が必死で止める。











『いいから!つべこべ言うな』










そう強気で言った後で・・・












『ゴメンな・・・牧野』











トーンの低い声であたしに語りかける道明寺。








あたしはくちびるを噛みしめて何も言わず黙って聞いていた。
















『類から・・・全部聞いた。




俺のために毎日頑張ってたってことを。






それなのに・・・俺・・・おまえを疑って・・・




傷つけちまって・・・悪かったと思ってる。






簡単に許してもらえるとは思っちゃいねぇ。






でも・・・許してもらえるまで・・・




俺、何度でもおまえに頭を下げるよ。




牧野・・・本当にゴメンな』












・・・ゴメンな・・その言葉があたしの胸に響き渡る。






あたしの頬に熱いものが零れ落ち、枕を濡らしていく。
















・・・道明寺・・・






















『やめて、やめてよ・・・あんたらしくもない』
















身体を半分起こしながら涙を拭った。

















『牧野?』
















『もう、いいから。



そんなことしないで。その気持ちで十分だから。





あたしだって・・・あんたが疑っても仕方ない行動してたんだもん。




あたしこそ、ゴメンなさい』



















『いや、おまえが謝ることじゃねぇ。



4年越しの約束を守れなかった俺のせいだ』
















『違う、あたしのせいだから・・・』














『いや、俺のせいだ』!














『あたしの!』    『俺の!』













お互いにそう言い張って・・・ 同時にふきだしてしまった。











・・・やっぱりその笑顔・・・好きだな・・・








屈託のない無邪気な笑顔。






謝る道明寺より・・・やっぱり俺様の道明寺が方がいい。











『牧野・・・』













『ん?』

















『愛してる・・・



ずっとおまえに逢いたかった』












道明寺の大きな両手があたしの頬を包み込むと



そのまま くちびるを重ねた。










あたしの瞳から溢れる 幸せの涙はもう止まりそうにもなかった。






指を絡ませ お互いを慈しむように くちびるを重ねる。






まるで逢えなかった時間を埋めていくように・・・







何度も・・・






何度も・・・



















・・・道明寺・・・









・・・あたしもあんたを愛してる・・・










・・・誰よりも・・あんただけを愛してる・・・

























『牧野・・・



俺、明日にはNYに戻らなきゃならねーんだ』
















・・・ズキン・・・











やっぱり・・・そうだと思った。



















『じゃあ、今度はあたしが逢いに行くから。



あとはチケット買うだけだし。いつにしようかな・・・』














寂しい心を見せまいと笑顔を取り繕うとするあたし。


















『その必要はねーよ』















・・・えっ・・・













・・・それって・・・












・・・来るなってこと?・・・



















あたしの表情が曇ったことに気づいた道明寺が
























『来週・・・こっちに帰ってくるからな』



















『・・・えっ?』
















・・・帰って来るって?・・・
















『やっと仕事が片付いた。




これでようやくおまえを正々堂々と迎えに行ける』
















『・・・ホン・・・ト?』











・・・信じられない・・・










・・・どうしよう・・・また涙が・・・















『あぁ、本当だ。






まったく・・・俺が焦らなければ こんなことにならずにすんだのにな。






でも、まぁいいか。おまえの顔見られたし』















イタズラっぽくあたしに微笑みかける道明寺。
















『そうだ、帰ってきたら・・・あの約束もちゃんと果たしてもらうからな』

















『・・・約束?』
















『俺を幸せにしてくれるっていう約束だよ。





まさか・・・忘れてねーだろうな?』

















・・・///そう きましたか!///・・・

















『///おっ、憶えてるよ・・・///』


















『そうだな・・・




じゃあ・・・まずはその身体で俺を幸せにしてくれ♪』
















『///なっ、何バカなこと言ってるのよっ///』


















『今でもいいけどさ♪』

















『///あっ、あんたなんて しばらく帰って来なくていい!!!///』
































逢いたくて・・・恋しくて・・・




泣いた日々もやがて過去へと帰って行く。












これから新しい未来があたしたちを待っている。






そこには必ず幸せがあるはずだから・・・








脇目も振らず一緒に手を繋いで歩いていこう。










もう二度とその手を離さぬように・・・








しっかりっと握りしめて・・・










ずっと・・・これからも・・・









ずっと・・・







ふたりで・・・










長い長い愛の道を歩いていこう・・・







Fin























あとがき







70001Hitを踏んでいただいた古川さまのご要望で・・・



他の男性に横取りされそうになった司くんの嫉妬をテーマに・・・




とのことでしたが・・・




なかなかうまく応えることができませんでした。






ごめんなさい、古川様(涙)次回は必ず・・・!!!







70001Hit・・・今回は特例とさせていただきました。


古川様にはいつも温かい励ましのメールを何通もいただいております。


そのお礼もかねて・・・しゃおしゃおから贈らせていただきます!






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キリ番・70001Hit〜恋しくて・前編〜(古川さまへ)

►2007/12/30 11:25 







・・・あぁ・・イライラすんな・・・










俺の右足はさっきから苛立ちを抑えきれない状態で



迎えに来た車の中で何度もシートを蹴り上げている。












精神状態は限界に達している。









イライラの原因・・・それは・・・






























『帰って来るなら 帰って来るってなんで言わねーんだよ!



水くせーじゃねーか』












『まったくビックリさせんなよ』













俺の帰国を知った二人がわざわざ邸までやってきた。










・・・別にビックリさせたつもりはねーよ・・・






・・・一時帰国する予定なんてなかったしな・・・














『明日には戻る』















『なんだよ、また帰るのか?』













『いったい何しに帰って来たんだよ』













俺の話を聞いて呆れている二人。















・・・何しに?だと・・・













『司、おまえの帰国・・・牧野は知ってるのか』












・・・ピクッ・・・












その名前に反応するも平然を装い 煙草に火をつけながら



視線を窓の外に移した。
















『・・・ねーよ』
















『あ?何だよ? 聞こえねーよ』














『連絡してねーって言ってんだよ!



これで聞こえたか!?』











気づけば俺の右手は総二郎の胸ぐらを掴んでいた。












『何、そんなにイライラしてんだよ』












俺の手を振りほどきながら 総二郎が怪訝な顔をした。













『つーか・・・てめーらこそ何やってんだよ』













『言ってる意味 わかんねーよ』










あきらが頬杖をつきながらため息を吐く。













『俺がいない間、牧野のこと頼むって言ったよな』












『それがどうしたんだよ』












『その意味わかってるよな?』












『あぁ、牧野に変な虫がつかないように監視しろってことだろ?



それがどうしたっていうんだよ』
















『最近の牧野の様子おかしくねーか?』














『よっ、様子って?』















『連絡しても全然繋がらねーんだよ!




朝も・・・昼も・・・夜もだ!!!




いったいあいつは何やってんだよ!』










イライラを口にするだけで俺の怒りは治まらなくなってきている。










『そっ、そうか?



たまたまじゃねーのか?なぁ〜あきら』













『そ、そうだよな。牧野相変わらず勤労処女だしよ・・・』












・・・何、そんなに慌ててるんだ?おまえら・・・













『おまえら何か隠してんな?』











ジロリと二人に視線を送ると











『そっ、そんなことねーよな、あきら。



あっ、悪りーけど、俺これから茶会なんだわ』














・・・今までのんびりくつろいでたのに急に帰るのか?・・・












『おっ、俺もこれから会議。



こっ、今夜 類も呼んでパーっと飲もうぜ。



じゃあ、またな司』

















・・・逃げる気かこいつら・・・
















『おい、待てよ!まだ話は終わってねーよ』











身の危険を察知したのか二人はさっさと部屋を出て行ってしまった。













ちくしょー!!!





どいつもこいつも・・・・













































『何かいいことあった?』













あたしの心理状況をすぐに読み取ってしまう超能力者・・・類。













『あっ・・・うん・・・ちょっとね』











嬉しさを隠しきれなくて自然に笑みがこぼれてしまう。












『・・・貯まったの?』













その問いかけに あたしは素直にコクリと頷いた。













『よく頑張ったね、牧野』










隣りに座っていた類が あたしの頭を愛おしそうに撫でてくれる。




その温度がとても温かくて・・・




頑張ったねって言う言葉が嬉しくて・・・




今まで我慢していた涙が溢れ出してしまった。














・・・あたし・・頑張ったよ・・・
















『ほらほら、もう泣かない。



じゃあ、そろそろ始めよっか・・・』














あたしの涙を長い指先で類がそっと拭ってくれた。









あたしが今 勉強してるのは・・・英会話。






・・・何が目的かって?・・・






ことの始まりは・・・あの日にさかのぼる。




























『う〜ん・・・』











公園の芝生にゴロンと仰向けになりながら次々と×をつけていく。













『こんなところで何やってんの?』












その声に驚いて手にしていた冊子を思わず落とす。









じぃ〜っとあたしを覗き込む薄茶のビー玉。













『るっ、類』












慌てて落とした冊子を拾い、そして後ろに隠したけれど



それはすぐに背後にいた人物によって簡単に取り上げられてしまった。













『また、バイト探しか?勤労処女』












その冊子をペラペラと捲りながら少々呆れ顔の西門さん。













『おまえ働きすぎじゃねー?



大学の学費だって司が支払ってんだし。



自由になる金だってあるんだろ』
















『///べ、別にいいじゃない///』













・・・よけいなお世話よ、美作さん・・・

















『・・・わかった!



・・・司に逢いに行きたいんだろ?』











見透かしたように あたしを覗き込む類。











・・・すっ、するどい・・・








あたしの眉毛がピクっと上がる。












『///ち、違うわよ///』















『可愛いとこあるじゃん。




そうだよな・・・約束の4年が経っても司のヤツ帰ってこないしな。




じゃあ、お兄さんが可愛い妹のために人肌脱いでやるよ!




チケットは俺たちが用意するから心配すんな』














『いっ、・・・いいよ、遠慮する』












・・・そこまでして欲しくないし・・・










慌ててその冊子を取り上げるとバックの中にしまい込んだ。















『どうして?司喜ぶぞ!』













美作さんが不思議そうにあたしの顔を見つめる。















『牧野はさ・・・



自分の稼いだお金で行きたいんだよね?』













あたしの隣りで類が優しく微笑む。










・・・えっ・・・















『そうだろ?』














・・・どうして・・・









・・・そんなこと一言も話してないのに・・・










・・・なのに・・どうして・・・









・・・この人はあたしの気持ち分かっちゃうんだろう・・・
























あたしが一番逢いたい人は まだテレビ電話の向こうにいる。




あいつが決めたことだから納得して見送ったのに・・・




逢いたくて・・・眠れない日が続いて・・・何度も泣いた。





こんなに寂しいなんて思いもしなかった。










・・・遠くからでもいい・・・








・・・ひとめ・・・逢いたい・・・









このせつない感情を抑えることができなくて・・・




NY行きのチケットがどうしても欲しくなった。





















『牧野・・・俺たちに協力できることってない?』















『ううん、ありがとう。その気持ちだけで十分だよ。




・・・あっ・・・でもひとつだけ・・・』
















『何?』
















『このことは道明寺には内緒にして欲しいの。



あいつに迷惑かけたくないし・・・』
















『その辺は大丈夫だ、安心しろ』












・・・そういう西門さん・・あなたが一番心配なんですけど・・・

















『ところでさ・・・牧野は英会話できるの?』












類がポツリと呟く。














『へっ?』
















『へっ?じゃねーつーの!



日常会話ぐらい話せねーと大変だぜ?』














『そうそう、いろんなヤツいるからな』

















『・・・・・』
















『じゃあ、決まりだね!



俺たちがローテーションで英語を教えてやるよ』















『あっ・・・でも』
















『少しでも俺たちはおまえに協力したいんだ。



わかってくれるよね?』
















3人の優しさに触れて・・・





いつしかあたしの瞳から大粒の涙がこぼれていた。


























そして英会話のレッスンも今日で最後になる。




短い期間だったけど すごく充実した日々だった。




F3に感謝しきれないほどの優しさを貰った気がする。








あとはチケットを手に入れるだけ。






あたしの心はすでにNYへと飛んでいた。









































『いったい どこにいるんだよ?』










あいつのバイト先に行ったらもう帰ったって言うし、



オンボロ アパートに行けばまだ帰ってねーし。








やっぱり、あいつおかしい。





急に連絡が取れなくなった頃から抱いていた疑念が再び俺を襲う。











・・・やっぱり・・・











・・・俺の他に男が?・・・










・・・まさかあいつに限って・・・













・・・いや、ありえる・・・














俺の知らない間にあいつは美しく変貌しているらしい。



そういうあいつを他の男が見逃すはずはない。








・・・ここ1ヵ月以上連絡が取れないっていうのもおかしい・・・








・・・もしかしたら あいつの気持ちは俺から離れちまって・・・









・・・他の男に向いちまったってことか?・・・










・・・なんなんだよ・・・この不安な気持ちは・・・












・・・俺らしくねぇ・・・
















俺が帰国したのは 牧野の気持ちを確認するためだだった。





気づけば約束の4年が過ぎている。







おまえを迎えに行けなかったのが唯一の悔いだ。






とにかく牧野に逢わなければと・・・勢いで飛行機に飛び乗った。













・・・どうしたらいい?・・・









・・・どこに行けば牧野に逢えるんだ?











俺に残されたタイムリミットはこうしている間にも残酷に過ぎていく。












・・・仕方ねーな・・・









・・・一番頼りたくねーけど・・・











・・・あいつしか頼るヤツいねーよな・・・

































ドタドタドタ・・・

















『おい、類!いるか!?』












その声は遠くから聞こえた。









あたしは手にしていたペンを休めて












『ねぇ・・・類。




今、何か聞こえなかった?』















『そう?』














『うん・・・確かに聞こえたんだけど・・・』











空耳かと思い首を傾げていると勢いよくドアが開いて 



視線をそちらに移すと・・・



あたしの目は点になった。











そしてその人物も呆気に取られた顔であたしを見つめている。













『・・・ったい・・・どういうことだよ・・・』












・・・えっ?・・・











『何やってんだよ?てめーら・・・』











その声は怒りに満ち溢れていて・・・返す言葉もみつからない。











・・・どうして・・






・・・どうしてここにいるの?・・・






・・・NYにいるはずじゃ・・・













信じられなかった。






あたしの目の前に一番逢いたかった人が突然現れたのだから。












『何やってんだ?って・・・勉強だけど。




司こそ どうしたの?いきなり』











類が不思議そうな表情で道明寺を見上げている。













『どーしたも、こーしたもねーよ!




おまえ・・・いい度胸してんな。




俺がいないことをいいことに牧野を自分の部屋に連れ込みやがって!




まさか類・・・おまえが牧野の・・・』













『ちょ、ちょっと待ってよ!』















『そういう おまえも・・・



類に鞍替えしたわけじゃねーだろうな?』










・・・鞍替え?・・・










『なっ、何言ってるのよ!あたしはただ類に・・・』













『何度も言ってるだろう!



その類って馴れ馴れしく呼ぶのやめろ!』













その強い言葉にあたしは怯んでしまった。












『司・・・もしかして・・・



俺と牧野が付き合ってるって言いたいの?』












類が立ち上がって冷ややかな視線を道明寺に向けている。














『そうじゃねーのか?』












・・・さっきから何を言ってるの?道明寺・・・













『そうだとしたら?』














『類!何言ってるの?』











『ぶっ殺す!』











今にも殴りかかりそうな道明寺の腕をあたしは咄嗟に掴んだ。













『道明寺止めて!お願いだから その手を離して!』













『そーやって類のことを かばうのかよ!



そうか・・・やっぱりそういうことだったんだな』
















『だから違うんだって!道明寺!お願い話を聞いて・・・』















『類に触れたその手で触るんじゃねー!』











あたしのその手を振り払って視線をそらした。

















『・・・もういい・・・分かったわよ。





どうしても信じてくれないなら・・・もういい。





あんたにとってあたしってそんな存在だったんだね。





バカみたい・・・あたし。





今まで何やってたんだろう。





あたし・・・帰るね。





今までありがとう、類』










テーブルに広げたままの本を無造作にバックの中に詰め込んで、



あたしは部屋を飛び出した。














・・・悲しかった・・・









・・・悔しかった・・・








・・・あんたを想うあたしの気持ちが全然伝わってなかったなんて・・・








・・・やっと手にした このお金も ただの紙切れ・・・









・・・もう何の価値もない・・・












・・・もう、いい・・・












・・・あんたがそこまで責めるならもういい・・・









・・・信じてくれないなら・・もういい・・・










・・・もう終わりだね・・あたしたち・・・






























〜恋しくて・後編読んじゃう?〜




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キリ番・44444Hit〜Bitter Sweet〜(はなさまへ・総二郎くんのお話)

►2007/12/28 11:03 







・・・女って めんどくせー・・・












俺と本気で付き合いたいっていう女が 




またひとり去って行った。








思い切り叩かれた頬がまだ痺れてる。 









確かに一期一会は大切だよ?






でもそれだけ。









その一度だけの出逢いを俺は楽しみたいって思ってるだけだからさ。







いつまでもダラダラと続けていく気は更々ねーし。








本気の恋はできない。









ずっと そう思ってた・・・










あの女に逢うまでは・・・
















当然、ああいう女は苦手だった。









まっすぐすぎて・・・









おまけに鈍感だし・・・









できれば かかわりたくないと思ってた。










そう思えば思うほど 俺の中に潜り込んできて、







いつのまにか あいつを意識するようになっていた。











友人として好きなのか。







それとも本気で好きなのか。









ずっと気づかないフリをしていた。












・・・親友の大事な女だから・・よけいに・・・

























『西門さん?』












久しぶりに聞いた張りのある声。









ゆっくりと声の主に視線を送ると、嬉しそうな顔で俺を見下ろしている。












『やっぱり、西門さんだ』












少し伸びた前髪が 邪魔そうで・・・




濡れた唇は 好きな男に逢うために施した 煌びやかなグロス・・・





薬指には "予約済み"のリングが光っていて・・・






どんな男でさえも 彼女に近づくことすら許されない。















久しぶりに再会した彼女は、





出逢った頃より着実に大人の女へと変貌していた。
















『よぉ。珍しいな・・・おまえがこんな所に来るなんて』











グラスを傾け、氷の音と共にアルコールを口にする。













『ここで待ち合わせなんだ』











少し嬉しそうに口角が上がる。






おまえの幸せがこっちにまで伝わってくるよ。











『司と?』










わかりきったことを 社交辞令のように聞いてしまう つまんねー俺。











『うん。





西門さんは?もしかしてデート?』















『今、怒って帰って行った』














『もう、相変わらずなのね』













呆れたように俺の隣りに ちょこんと座る。






ほのかに香る香水が俺を惹きつける。












『で、ひとりで寂しく飲んでたってわけ?





へぇ〜 そういうこともあるんだぁ〜』











・・・と、わざとらしく俺を覗き込む。







絶対、からかってるな・・・こいつ。










『別に寂しくねーよ。





この後、また別の所で待ち合わせしてるし・・・』












今日の予定はもうないとは言えない。






遊び人としてのプライドがそうさせる。












ましてや、さっきまでおまえのことを考えてた・・・





なんて口が裂けても言えねーよ。


























時折、聞こえてくる男と女の会話。






静かなジャズとタバコの煙が絡み合うように 





ゆっくり時間だけが流れていく。










ぼんやりと照らし出す間接照明が





大人の世界へと いざなうかのよう・・・










ここはあきらと何度も訪れている馴染みのバー。








たまに あいつらも顔を出すらしいが、滅多に会うことはない。








グラスに滴るわずかな雫を指先でなぞりながら、




彼女の話に耳を傾ける。









こうして1対1で話すのは何年ぶりだろうか?








おそらく英徳時代以来かもしれない。









いつも誰かが いたしな。













俺は大学卒業と同時に正式に後継者として、




茶道の世界に日々傾倒している。








名を受け継ぐことが俺たちジュニアとしての使命だ。









幼い頃から身近にあったせいか、





刺激を感じることが少なくなったが やりがいを感じている。








ここ最近、親の動きが慌しい。







俺の機嫌ばかり とっていてるし。









そろそろ・・・俺の見合い相手が決まるんだろうな、あの様子だと。










スリリングな恋愛とも おさらばになっちまうのか。









好きな女と結婚できる あいつが羨ましいよ。




















『そういえば優紀ちゃん、結婚するんだってな』











『なんだ・・・知ってたの?





同じ会社の先輩らしいんだけど。







実はあたしもまだ会ったことないんだよね』












『そっか・・・』














この前、滋が騒いでたから・・・








一応・・・







ベッドと共にした相手だし・・・多少は気になる。

















『・・・ぷっ』
















『なんだよ?





何ひとりで笑ってんだよ』














『それが・・ね。







その人、西門さんに似てるらしいの』


















『俺に?








へぇ〜 じゃあ、いい男だな・・・









俺の次に・・・』















『もう、本当に自信満々だよね。






まぁ、カッコイイのは認めるけど・・・』















語尾が小さくなるってるぜ?









しかし珍しいな。












おまえがそんなことを言うなんて。











今まで、いろんな女にそう言われ続けてきたけど・・・










おまえが言うと・・・










すげー 照れちまう。











でも、ここは一応 ポーカーフェイス。


















『おい、おい。 けど・・・けどって何だよ』















『う〜ん・・・別に深い意味は無いけど。





ただ、遊び人やめれば もっとステキなのになって思って・・・






あっ、深い意味はないのよっ!





だっ、だから・・・え〜っと・・・』













何だよ、それ。






やめればステキって。







しかもおまえ真っ赤だし、声まで裏返ってるし・・・







まったく・・・







おまえも そういうところ全然変わんねーよな。

















『おまえにそこまで言われる筋合いねーよ。






仕方ねーだろ?






世の中の女たちが俺を放っておかないんだから』













『はい、はい、よくわかりましたよ』
















頬杖をつきながら グラスを口にする その横顔は・・・





凛としてて・・・どこか色っぽい。












予約済みだろうがなんだろうが 俺には全然関係ねーけど、








親友の女じゃなければ ”確実に” お持ち帰りだな。





















『そろそろ婚約会見だろ?』











すげー あいつ喜んでたな。








しかも全世界に生中継させるって興奮してたし。










相変わらずだよな・・・









やることが普通じゃないってところ。
















『う〜ん・・・






本当はね・・・』













『・・・ん?どうした?』
















『あ・・・うん。







ここだけの話にしてね?』
















『あぁ』














『あたし、結婚会見なんて・・・したくないの』













『どうして?





おまえの顔を知ってもらう いい機会じゃないか?』















『あたしは道明寺家を好きになったんじゃなくて・・・




あいつのことを好きになっただけだから・・・




それだけで十分じゃないかなって思って・・・





あたしみたいな庶民が出たら 道明寺が笑われちゃうでしょ?





だからあたしは 影の存在でいたいの・・・』














・・・影の存在か・・・









健気過ぎるぜ・・・まったく。










そこまでストレートに言われちまったら 冗談でも






口説く気にもならねーよな。










自分でバリア張ってんの 全然気づいてねーみたいだし。

















『あっ、西門さんこのこと あいつには絶対に言わないでね!』











真っ赤な顔してあたふたしてる こいつが 






道明寺家の嫁になるなんて・・・







この店にいる誰もが 信じないだろうな。
















『そうだな、自惚れて つけあがるだろうしな。











・・・って言っても・・・









遅いよ』
















ゲームオーバー。

















俺の視線の先には・・・







獲物を狙った猛獣が さっきからこっちを睨んでいる。





















『おい、おまえら こんな所で 何してんだ!?』














その声に驚いた彼女は 思わず椅子から立ち上がって、
















「どっ、道明寺お疲れさま。







・・・ぐっ、偶然、西門さんに会ったのよ」












と必死に説明をしているが・・・












ヤキモチやきの男だ。










親友の俺でさえも許さないんだから・・・









始末に負えない。

















彼女もホント苦労するな。











まぁ、とりあえず・・・









ゴタゴタは嫌いだから このまま おとなしく退散しますか。

















『じゃあな、牧野』















『またね、西門さん』
















今の笑顔・・・







俺だけに向けた最高のプレゼントとして 受け取らせてもらうよ。

















『あ、そうだ・・・司。










ちょっと耳 かしてみ?』














・・・ヒソヒソヒソ・・・』

















それを言い終えたあと ニヤリと司に微笑み








そのまま足早に店を出た。












待たせていた車に乗り込むと同時に 思い切り ふきだした俺。















きっと今頃、あいつ 大暴れだろうな・・・












あいつのことだから 追ってくるかもな?










牧野には悪いけど・・・












このくらいの意地悪はいいんじゃね?




















・・・おまえ、来るの早すぎ。  あとちょっとで 牧野をホテルに誘えたのに・・・

















しかし、今夜の月は いつになく綺麗だな。















                            fin






















【あとがき】





キリ番44444Hitを踏んでくださいました『はなさま』からのリクエストで・・・

つかつくに総二郎が絡んでほしいというご要望がございました。


結局・・・つくしちゃんと総二郎くんのお話がメインになっちゃいまして。

はなさま・・・こんなお話になってしまい申し訳ありません。

司君がちょこっとしか出てこないので・・・ごめんなさい。




Bitter Sweet・・・苦くて甘い・・・ほろ苦い総二郎くんの恋の味です。





総二郎ネタは red signのエピソードで1度書かせていただきましたが・・・

かなり楽しんで書けました。



まだまだ未熟者ですが、こんな駄文でよろしければ書かせてくださいね。

44444Hit誠にありがとうございました!




                      しゃお☆しゃお(拝)

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キリ番・12345Hit〜Moonlight 月の光〜(雪乃丞さまへ)

►2007/12/28 11:02 







もしも・・・







これから違う人生を歩むことになったとしても・・・









あたしはあんたを愛してる。







これからもずっと・・・









あんただけだよ・・・























『つくし・・・知ってたんだ』












滋さんが寂しそうな顔で呟く。











知ってるよ・・・







ずっと前から・・・







あいつの結婚話も・・・













『あれから連絡あるの?』












『ううん・・・全然』











あいつからの連絡が途絶えたのは 随分前になる。







別れようとは言われてないけど・・・








ここまできたら自然消滅に近いような気がする。













『つくし・・・このままで・・・いいの?』











『みんな同じようなこと聞くんだね。








昨日も美作さんに言われたばかりだよ・・・』













思わず苦笑い。













みんなあたしのことを心配してくれる。










でも・・・







どんなに励まされても 心の隙間を埋められない。











無理して笑って・・・








無理して頑張って・・・









どんなに自分を繕ってみても 何も変わらない。























いつも通る近道。









見上げれば・・・三日月。








こうして何度あいつのことを想いながら歩いただろう・・・








この先を右に曲がればあたしの小さな城が待っている。








誰も待つことのない小さな部屋。











逢いたくて・・・








恋焦がれて・・・









何度ここで涙を流しただろう。












今夜は帰りたくなかった。








寂しさに包まれたあの部屋には。











土曜日の街並みは賑やかで・・・







華やいで・・・







今のあたしには無縁の世界だ。














人気の無い公園にポツリと佇むブランコ。









このブランコもあたしと同じ・・・









夜になるとひとりきり・・・








いつ現れるかわからない人を待っている。















白い息が月夜に照らされて、改めて冬の寒さを知る。








ブランコが鈍い音をたてゆっくりと揺れる。









まるであたしの心のように・・・











こうしてブランコに乗るのはいつ以来だろう・・・








昔、美作さんと一緒に月を見たような気がする。









あの頃のあたしまだ幼くて・・・









臆病で・・・








素直になれなかった・・



















ポケットに入ったままの土星のネックレス。








コートの上からそっと触れてみる。








あたしの大切なお守り。







きっとこれからもずっとあたしを守ってくれるだろう。








あいつに愛された唯一の証し。













この先・・・







一緒にいられなくても・・・









知らない人と結婚しても・・・









あいつとの日々は消えることはない。























『お嬢さん・・・





こんなところにひとりでいるのは物騒ですよ?』













暗闇の中から声が聞こえて 思わずドキッとした。









相手の顔は見られないけど・・・









その口ぶりからするとお巡りさんだ・・・よね?







手元の時計を見れば・・・










・・・あっ、もう・・・こんな時間!・・・














『あ、すみません。もう帰りますので・・・』












ひょいとブランコから降りると





地面に置いたままの荷物を手にした。











そしてあたしに忍び寄る長い影。










そのまま月明かりを頼りに相手の顔を見上げる・・・













・・・!!!・・・













・・・と同時に顔をそむけた。

























『どうして・・・






ここに・・・いるの?』











その長い影に問いかけた。











その影の主は 微笑んでいるだけで 答えようとしない。















『こんなところにいたら、マスコミに狙われちゃうよ。









早く帰ったほうがいいよ』














あたしはそのまま背をむけた。















『別にかまわねーよ』














不意に後ろから抱きしめられて、懐かしい甘い香りがあたしを包む。















『かまわなく・・・ない』










声が震える。












温もり・・・








長い指先・・・














せっかく忘れようとしてたのに・・・










どうして急に現れたりするの?















・・・道明寺・・・















『ほっ、ほら・・・








こういうものはね、好きな人とするべきなの!








あんたにはちゃんと婚約者さんがいるんだから、







こんなことしちゃダメだよ。』














あたしは広い胸の中からとび出した。












『牧野・・・』













『な・・・に?』
















ダメ・・・









まともに顔・・・見られない。














『こっち向けよ』















『イヤ・・・』












見てしまったら 気持ち抑えられなくなるから・・・










これ以上あんたを愛したくない。










だから早くここから・・・消えて・・・









あたしの前から消えてよ・・・


















『牧野、こっち向けよ』













道明寺はあたしの顔を覗き込もうとする。















『見ないで!』














お願い・・・








泣いてる顔なんて見られたくない・・・



















『・・・牧野。






そんなに・・・俺がイヤか?』
















イヤなわけないじゃない・・・









今だって・・・









あんたに抱きしめられたいと思ってるんだから・・・









でも・・・









素直に答えられない。
















『もう・・・帰るね。







バイバイ道明寺・・・』















背を向けたままひとつ息を吸い込み、






ヒラヒラと手を振ると、何事もなかったようにゆっくり歩き出した。












一番言いたくなかった言葉を口にした瞬間、






もう終わりなんだって思った。












あの日の雨のように・・・










また あたしは嘘をついた。











これで本当に終わりだね、道明寺・・・









あんたには一言では言いあらわせないほど、





たくさんの愛の言葉をもらったよ。












こんなカタチでサヨナラしたくないけど、






こうでもしないとあんたが先に進めないでしょ?












だからあたしから別れてあげる。











バイバイ・・・道明寺・・・









この先何があっても、あんたらしく生きて・・・









あたしはいつまでも見守ってるから・・・










あんただけ愛してるから・・・









この先も ずっと・・・あんただけ・・・


















『牧野!』











そう呼び止められて やっと動き出した足が止まる。









一秒でも早くここから立ち去らなければいけないのに。











冷たい風だけが通り過ぎていく。

















『おまえ・・・







何か勘違いしてねーか?』














後ろから あたしに問いかける。















『確かに俺はおまえが言うとおり結婚する。








でも・・・








まだ相手の返事はもらってねーぞ?』

















どうして・・・そんなことあたしに言うのよ。










あたしには関係ない話でしょ?










あんたの結婚相手のことなんて・・・聞きたくない!













『・・・牧野・・・





結婚してくれないか?』
















何・・・言ってる・・・の?









言ってる意味がよくわからない・・・















『バカじゃないの・・・?







結婚相手がいるのに どうしてプロポーズなんてできるのよ!







無神経!』












あたしは涙を拭いながら答えた。










どう考えても・・・道明寺は正気じゃない。











『俺の結婚相手・・・







マスコミが一度たりとも相手の名前を明かしたか?』













・・・えっ?・・・













『俺が結婚したいのはおまえだけだ。







愛してる・・・牧野』














『で、でも・・・そんなの・・・









信じられないよ・・・










だって・・・あたしに何の連絡もくれなかったじゃない』














そうよ、ずっと待ってたんだから。









あんたのせいでいっぱい泣いたんだから・・・















『今回のプロジェクトは極秘でずっとホテルに缶詰状態だった。








外部との連絡は一切シャットアウト。







外出もできなかった。









ゴメンな・・・何も言ってやれなくて』
















そんな・・・









じゃあ・・・














『やっとそのプロジェクトもさっき終わった。









プロジェクトが終わってから真っ先に







プロポーズしようと思ってた』















道明寺・・・








あたし・・・何も知らないで・・・








ひとりで空回りしてた・・・














『もう一度言ってやるからよく聞けよ。





二度と言わねーからな!








愛してる。







・・・結婚してくれ』















背を向けていたあたしは いつしかその声に導かれるように





道明寺に向かって走り出していた。















『道明寺・・・!!!』















あたし・・・バカみたい。







ひとりよがりで・・・







ずっと、ずっと・・・

















『バカ・・・バカバカ!






もう、あたしのこと忘れちゃったと思ってたよ』











胸を叩きながら子供のように泣きじゃくるあたしを






優しく包み込む道明寺。













『ゴメンな・・・







もうひとりにはさせないからな』



















『お帰りなさい・・・道明寺』














『ただいま・・・牧野』














見つめあい、微笑んで・・・







少しだけ照れくさい顔をして・・・











道明寺があたしに近づく。














久しぶりのキスは・・・








今までしたことのないような とびっきりの甘いキス・・・










道明寺の愛情が溢れ出した・・・大人のキス・・・















『なぁ、プロポーズの返事は・・・?』













あたしの髪を撫でながら、耳元で囁く道明寺。










あたしはつま先立って、道明寺の耳元で・・・












そう言ったら真っ赤な顔で怒り出した。













『おまえなっ!!!』













これはあたしを泣かせたバツだからね・・・









すぐには答えてあげないよ。















見上げれば三日月。








いつしかこの月も消えてやがて朝が来る。









だけどまだ消えないで・・・








あたしたちを優しい光で照らして・・・










もう少し甘い時間に酔っていたいの・・・









このまま二人だけの甘い夜を・・・

















『プロポーズの返事は・・・?』













・・・『月の光が消えてから・・・・ね』・・・


















FIN



















【あとがき】



12345Hitを踏んでいただいた雪乃ちゃんに捧げます^^


リクエストいただいたのですが・・・

ご希望の内容とはかなり異なってしまったような気がします。


雪乃ちゃんゴメンね^^;


受け取ってくれてありがとぉ♪




                       しゃお☆しゃお(拝)













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淡雪・クリスマス番外編〜書き下ろし〜

►2007/12/25 19:39 










『ダメだ、絶対に絶対にダメだ!!!』














『パパ、お願い!落ち着いて、私の話ちゃんと聞いて!』
















『あぁ、聞いてる!俺は至って冷静だ!』
















『じゃあ、どうして?



何でもお願い聞いてくれるって言ったじゃない!?』
















『いい加減にしろ!



そんな願いを誰が喜んで聞くと思ってるんだ!』














『まぁまぁ、落ち着いて聞いてあげなさいよ。




この子も・・・』














『おまえは黙ってろ!』













『パパ!



ママに当たることないじゃない!』















『うるさい!生意気な口きくな!』













『・・・・・』

















『ところで・・・




おまえいくつになった?』
















『じゅーはちよ、もう 18になった』
















『まだ18だ』















『私にとっては「もう」なの!



やっと、この年が迎えられたのよ?何年待ったと思ってるのよ、知ってるでしょパパ!?』

















『ふんっ、知るかっ!』
















『もう、そんなに興奮しないで二人とも・・・』















『おまえは黙ってろって言ったろ!』
















『いいえ、もう黙ってられないわ!




いい?元はと言えば、あなたがいけないのよ?




「クリスマスだから今年は特別に大きな願いを聞いてやるぞ♪」




・・・なんて偉そうなことを言うものだから・・・』


















『偉そうだと!?


俺がいつ偉そうなこと言った!?』

















『いつも・・・っていうか、昔から偉そうなこと言ってるじゃない』


















『くぅぅぅ!!!』

















『そんなこと言ってるからこういうことになるんじゃないの?』

















『あぁ、言ったよ!確かに言ったけどな?



誰がそんな願い聞けるかってーの!!!



普通だったら、もっと違う物が欲しいとか言うんじゃねーのか?』
















『この子もいつまでもぬいぐるみを欲しがってる子供じゃないのよ?』


















『おまえ・・・まさか・・・



その願いを易々と聞いてやれと言うのか!?』



















『そうじゃないけど、この子も真剣なのよ?』

















『俺だって真剣だ!



今までに無いくらいに真剣だ!』

















『だったら・・・もっと・・・』


















『もう、いいよ・・・ママ』


















『ひか・・・り』

















『私・・・パパの気持ちよく解ったから』



















『そうか・・・





パパの気持ち解ってくれたのか。





光、おまえは話せば・・・』




















『私、この家・・・出て行く』





















『なっ、何!?



何、寝ぼけた言ってるんだおまえは!?』



















『パパにいくら話しても無駄だって、よぉ〜く解ったから・・・』



















『そ、そんなこと絶対に許さねーぞ!』


















『許されなくてもいいもん。




私には、そーじろーとあきらという心強い味方がいるもん。あとタマばぁばもね』

















『くっ・・・・あいつら味方につけるなんて・・・



つくし!おまえも何か言え!』


















『そうね・・・



光、行きなさい』

















『行きなさい・・・っておまえ!それでも母親かっ?』


















『そうだけど・・・何か?』

















『何かって・・・




家出すすめる親がいるかってーの!?




第一な、年の離れた男のところに「はい、どうぞ」なんて言えるか?




こいつはな、まだ18なんだぞ?





憧れならまだしも・・・ましてや結婚なんてまだ早い!!!』



















『あら、あなたもその年頃であたしにプロポーズしたじゃない?



もう、忘れちゃったの?公共の電波を使って・・・』














『そ、そんな昔のことを蒸し返すんじゃねーよ!



俺たちは「特別」だからいいんだよ!』














『ハァ〜・・・




いつになってもその自己中・・なおらないわね・・・まったく。





いっそ、あたしも家出しちゃおうかしら』














『なっ、何言ってるんだ!おまえまで!』















『人の恋路を邪魔するやつは・・・

馬に・・・』

















『あぁ?声が小さくて聞こえねーよ!』
















『まぁ、光もいつかは結婚するんだし・・・




一番好きな人と幸せになってくれればいいじゃない?




第一、知らない相手でもないんだし・・・




光よりもあなたの方が彼のことをよ〜く知ってるでしょ?




今更、何も心配することはないんじゃないの?』

















『・・・・・』



















『ねぇ、何か言ったら?』


















『し、知ってるからこそ反対なんだろうーがっ!!!』


















『あら・・・どうして?』


















『どうしてって俺様に聞くのかっ!?



それを言えって言うのか!?




ちくしょー!!!




親子であいつに惚れやがって!』















『ちょ、ちょっと!何よそれ!』


















『おまえも好きだったんだろ、あいつのこと!』


















『なっ!どうしてそういう話になるのよ!』



















『本当の話だろ。あの頃のおまえは・・・』
















『昔のことを言うなんて反則よ!』

















『はぁ・・・。




もういいよ。パパ、ママ』


















『よくねー!』   『よくない!』















『とにかく!!!



あんたが素直に認めれば円く納まるのよ!』














『ヤダね!



絶対言われたくねー!あいつに「お父さん」なんて・・・





気持ちわりぃー』






















『パパ・・・18年間お世話になりました』


















『ちょ、ちょっと待て!



絶対行かせねーぞ!』















『行く!もう決めたの!』


















『行かせねー!』




















『行く!』























『類のところなんて行かせねー!!!!!』





































『・・・かさ・・・つかさ・・・・』
















『う・・・うーん・・・




何・・だよ、まだ話は・・・終わって・・・ねーんだ・・・よ。




類に・・・なんか・・・』















『司?』















『・・・あ・・・れ・・・?』

















『大丈夫?酷い汗よ。



ずいぶん、うなされてたみたいだけど・・・・』














・・・夢・・?・・・


















『ひっ、光は?』


















『つい・・・さっき・・・』
















『さっき・・・って・・・まさか・・・』
















・・・出て行った・・のか?・・・

















『サンタさんに会うんだって、なかなか寝てくれなかったんだけど・・・



ようやく寝てくれて・・・・さっき類がベッドに運んでくれたのよ』



















『なっ、なんで類がっ!』

















・・・その名前で一瞬にして目が覚めた。



















『クリスマスパーティーだからって、みんな飲みすぎでダウンしちゃったんだもん。




見てよ、アレ。







・・・で、一番まともだったのが類だったってわけ』


















見渡せば酒に潰れて寝てる奴ら・・・数名。







滋・・・おまえ、ここで潰れてていいのか?









・・・って、俺も・・か。

















『光もよほど楽しかったみたい』
















『そ・・・うか。それはよかった』















・・・ついでに、夢でよかった。




マジで焦った。


















『でもね・・・あの子ったら・・・。くすくす』


















『な、なんだよ。気持ちわりーな』



















『この前ね、サンタさんに何か欲しい物をお願いしたらって言ったらね』
















『何だよ?』















『窓際に立って、月に向って・・・・』

















『向って・・・ってなんだよ』


















『サンタさん、ぴかにウエディングドレスください・・・って祈ってたわ』



















『なっ!』















・・・まさか、夢が正夢になるんじゃねーだろうな!?
















『この前の滋さんの結婚式を見て、そう思ったみたいよ』













『・・・』















『ねぇ、何、考えてるの?』

















『かっ、考えてねーよ!』
















『光が結婚することでも考えてた?』













こいつ・・・相変わらず鋭い。



















『光はまだ4つよ?



ずっと先の話でしょ?』













からかうように俺を覗き込む。
















『それよりも・・・




そのドレスを着て誰と結婚するの?って聞いたら・・・』















今度はニヤリと微笑む。



それが俺を余計に苛立たせた。



















『しっ、知るか!』














どうせ、類だって言うんだろ?・・・


















『ちょっと、耳かして?』


















そう言って最愛の女は満面の笑みを浮かべてそっと耳打ちした。






















ーーーーぴかね、ぱぱとけっこんするの。ーーーー





















FIN・・・・・















あとがき



淡雪・番外編を書き下ろしてみました。


数ヶ月ぶりに書いたので、文章力が更に低下しておりますが

、クリスマスと言うことで大目にみてくださいね。


司パパもさぞかし嬉しかったことでしょう。




そうそう、いつのまにか、滋さん結婚してました(笑)。


誰とでしょうかねぇ^^


実は公開してませんでしたが、淡雪の続編書いてたんですよね。

まだ3話ぐらいしか進んでないんですけどね。



キスの温度も書かなければ・・・





とにかく今日はクリスマス^^


素晴しい夜をお過ごしください!






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キリ番・1800Hit〜with eternity〜(雪乃丞さまへ・・・クリスマスのお話)

►2007/12/23 07:22 



あいつと初めて過ごすクリスマス。


凍えた手に吹きかける白い息も、足元の雪の音も、あたしが今ここに存在するという証し。

街並みに美しく飾られたイルミネーションが、より一層気持ちを高揚させる。

この降り積もる雪のように、あたしの心も少しずつあいつへの想いでいっぱいになる。


今夜の待ち合わせまであと1時間。

小さなカフェに入り、バイトで買った白いコートを預けると、いつものお気に入りの席に座る。

湯気が立ち上る熱々のカフェラテでひとときの温もりを感じ・・・

甘い香りの中で安らぎを感じる。

あいつからもらった時計をなるべく見ないように、自分の大切な時間を静かに過ごすの。



ガラス越しに行き交う足早な人々を目で追いながら、去年のクリスマスはあの人波に紛れていたことを思い出す。

あの頃は毎日が不安で不安でたまらなかったけど・・・今は違う。

逢えなくても、同じ場所にいると思うだけで心が落ち着く。

今夜のあたしはいつも以上に心が穏やかみたい。



こうして待ち合わせするのも何度目だろう・・・

邸で待っていればいいとあいつは言うけど、あたしはこういう時間がとても好き。

待っている間、ずっとあいつのことだけを考えられるから。


待ち合わせしても、ほとんどキャンセルばかりで・・・

結局いつもひとりで帰るあたし。

確実に来るという保障はないのに・・・

それでも待っていたいと思ってしまう。

それほどあいつのこと愛してるんだって改めて実感してしまう今日この頃。


そんなこと思えるようになるなんて・・・

出逢った頃のあたしには想像もつかなかったな・・・



でも、このことはあいつには内緒。

だって言ってしまったら・・・もったいないし・・・図に乗っちゃうでしょ?

だから・・・内緒にしておくの。

あたしだけの秘密。




















あいつとの約束の時間が近づいても、まだ俺は仕事に追われていた。

N.Yでの仕事漬けの日々、日本に帰ってきても何も変わらない。

俺としてはあいつを優先させたいが、あいつはそれを許さない。

目くじらを立てて怒り出すのが目に見える。

まぁ・・・そのおかげで妥協せずに仕事ができるんだけどな。



俺が日本に戻ってから、どういうわけかあいつは外で逢いたがる。

変なヤローに捕まるかもしれねーのに。

邸で待ってれば、タマだっているし・・・俺としてはその方が安心なのに。

いつになったらハラハラしないですむようになるんだよ。

全然本人は気づいてないようだけどな。

ひとりの女に振り回されるなんて・・・

道明寺司・・・一生の不覚。


今までの俺は暗闇の中を彷徨っていた。

その暗闇からようやく光が見えて、そこに待っていたのは紛れもなくあいつだった。


よく怒る・・・よく笑う・・・よく喋る・・・よく泣く・・・よく食べる・・・


あげるだけでもキリが無いくらい、あいつの表情はクルクルと変わる。

そのひとつひとつがとても愛おしく思えるのは、俺が心から愛している証拠だ。

あいつを愛することで俺の心のバランスがとれている・・・そんな気がする。



今夜はあいつと過ごす初めてのクリスマスだっていうのに、肝心のあいつは何も要らないという。

昔の俺だったら、どデカいやつをプレゼントしただろうけど・・・

あいつの性格を知っているから今回は無理強いをしないことにした。


でも、ひとつだけ譲れないものがある・・・

これは俺からの一生かけての愛の証し。

それを渡すことだけはクリスマスに免じて・・・

俺様に免じて許して欲しい。




















約束の時間が回ってもまだあいつは現れない。

こういうのはもう慣れてるから、本日2杯目のカフェラテをいただく。

今度はお砂糖を1つ入れて。

熱々の中に小さな気泡を立てて溶けていく。


あたしも気泡と同じみたい。

背中越しに抱きしめられ・・・

あいつが耳元で囁く愛の言葉も・・・

首筋に残す優しいキスも・・・

ふと触れる指先も・・・


この砂糖と同じように・・・


あたしも溶けていく・・・


甘く甘く・・・溶けていく・・・。


何度もキスをしているのに、背中越しから抱きしめられるといつも震えてしまう。

あいつの甘い囁きはあたしの眠っている感情に揺さぶりをかけるから・・・

それが崩れてしまうとあたしがあたしでなくなってしまう。

あいつの思うがままの弱いあたしに・・・




あたしの手元には小さな箱が1つ。

初めて自分で作った小さなリング。

ある日雑誌で目に留まって、見よう見まねで作ったみたの。

しかも・・・おそろい。

でも、高級感ゼロだし・・・

まるでハリガネってバカにされちゃうかもしれないけれど。

形は悪くても・・・これはあたしからの愛の証し。

昔作ったクッキーは食べないで保存しちゃうし・・・

何か形に残したいと思って・・・

製作に取り掛かって3日間。

今朝、やっと完成した出来立てホヤホヤ。

あいつはちゃんと受け取ってくれるかな?






















ようやく仕事も片付いて、車に乗りこんだのは約束の時間から2時間後。

慌ててケイタイに連絡するが・・・


・・・またバイブだな・・・(怒)


相変わらず、そういうもんには無関心なやつ。

そんな相手に振り回されてる俺様っていったい・・・。


あいつは今頃怒ってるだろうか。

昨日の電話で絶対来いと、しつこくメールでも念を押されたしな。

そんなこと言われなくたって、俺は絶対おまえと過ごすつもりだったし・・・

『女のおまえが先に言うんじゃねーよ!』って内心思ってたんだが・・・

珍しく甘えたおまえに免じて許してやる。

いつも強気のおまえが不意に見せる、そのカワイイとこ・・・

俺はいつもメロメロになっちまう・・・

な〜んて口が裂けても絶対言えねーな。



しかし不思議だよな・・・

あいつがここにいると思うだけでこんなちっぽけなイルミネーションでも輝いて見えるんだからな・・・。

さすがの俺様も庶民レベルの感情を持ち合わせるようになったとは・・・

やっぱり、あいつはスゲー女だよ。



















『お客さま・・・そろそろ閉店です』


そう呼びかけられて目を覚ます。



『あ・・・すいません。いつのまに寝ちゃったんだろう・・・』


目を擦りながら手元の時計を確認する。




えっ?まだ22時だよ。


クリスマス期間は24時まで営業って書いてあったのに見間違えたのかな?・・・



小さなため息をひとつ。





・・・えっ・・・今の声・・・



もう一度その声の先に目を移す。




・・・あ・・・
























俺が店に到着したのはついさっき。

頬杖をつきながらこいつはいつもの席に座っている。

驚かせてやるつもりだったのに・・・


・・・なんで、その体勢で寝てんだよ!おまえは類か!?・・・


思わず体を揺すろうとしたが・・・

久しぶりに見るこいつの寝顔・・・


マジやばすぎ!

スゲーかわいい

こんな顔、他の男に見せたくねー!

早く起きろ!



心でそう叫ぶ俺と、もう少し寝せてやりたい俺。



仕方ねーな・・・まったく。



誰にも見えねーように自分の背中でこいつを隠しながら、いつしか俺もその愛しい寝姿に酔いしれていた。
























目を覚ますとそこに道明寺がいた。

あたしはその瞬間、生きてきた中で一番幸せだと思った。

初めて過ごすクリスマス・・・

神様がくれた最高のプレゼント。

道明寺以外何もいらない・・・。

こうして笑ったり、ケンカしたり・・・

毎日があたしへのプレゼントだから。

もう一生分もらっちゃったから・・・もういらないよ。

メリークリスマス・・・道明寺・・・




















俺の声で目を覚ます牧野。

その寝ぼけた顔・・・すげーブスだな。

でも、それを含めて俺はおまえを好きになった。

おまえに出逢えたことが俺にとっての最高のプレゼントだ。

この先、何があろうとも絶対俺の手を離すんじゃねーぞ!

離しても俺が絶対取り戻す。

少し生意気だけどそんなおまえを一生愛していくから。

これからもおまえらしく生きろよ

メリークリスマス・・・牧野・・・
















Fin



HPを立ち上げてから仲良くしていただいている『雪乃丞さま』へ、しゃおしゃおからのお礼を
込めて書かせていただきました。ほとんど押し付け状態です^^;
誰かのためにお話など書いたことがなかったので、しゃおしゃおにとって処女作と言っても過言ではないでしょう。受け取ってくださった雪乃ちゃんに感謝感謝です^^

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淡雪・スペシャル番外編:司くんお誕生日企画〜ぱぱとままとぴか〜

►2007/12/21 09:58 






『ぱぱと ままと ぴか』




























ぱぱの おなまえは どうみょうじ つかさ。



ままの おなまえは どうみょうじ つくし。




どうして ぱぱは どうみょうじなの?




どうして ままは まきのなの?




なんだか おかしいね。






ままは おこると こわいけど やさしいの。




ぱぱは せが たかくて かっこいいの。




ぱぱと ままは とっても なかよし。




いつも てを つないで おでかけ するの。




ぱぱは いつも ままに ちゅう するんだよ。




すぐに ままの おかおは りんごさんに なっちゃうの。 




どうしてなの? まま


















きょうは ままと いっしょに けーきを つくったよ。




それから ぱぱの おかおの くっきーも いっぱい やいたよ。




ままは おうたが じょうずなの。




ぴかの だいすきな もりのくまさんを うたってくれたよ。




ぴかは ぜんぶ うたえないの。




ちゅうりっぷなら ぜんぶ うたえるのに。







ままが ぱぱの おはなし いっぱいしてくれたよ。




ぱぱは つよいんだって。




そぉじろーより あきらより るいより つよいんだって。




すごいんだね ぱぱ。




それから ままが ぱぱのこと おれさまって いってたよ。




おれさまって なあに? ぱぱ。















ぱぱは きょうも おしごと。




おかえりが おそいんだって。




さみしいな。




はやく かえって こないかな。




だって きょうは ぱぱの おたんじょうび なんだもん。





ままと いっしょに ぱぱの おかおを かいたよ。




くれよんで 『ぱぱ だいすき 』って かいたよ。




ぴかの ぷれぜんと よろこんで くれるかなぁ?





ままも ぱぱに ぷれぜんとが あるんだって。




ぴかに そぉっと おしえて くれたよ。










・・・ママのお腹に赤ちゃんがいるの。


パパにはまだ内緒だよ・・・










ままと ぴかだけの ひみつ。




ぱぱには まだ ないしょ。






ぱぱは うれしくて ままに いっぱい ちゅう しちゃうのかな?




ままも うれしくて ぱぱに いっぱい ちゅう しちゃうのかな?




ぱぱと ままは ぴかにも いっぱい ちゅう してくれるかな?







ぱぱは ままが だいすき。




ままも ぱぱが だいすき。




ぴかも ぱぱと ままが だいすき。










でも ぱぱは ままが せかいいち だ〜いすき なんだって。
























                 

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淡雪・番外編3〜史上最強のライバルと俺様〜

►2007/12/21 09:58 



史上最強のライバルが帰ってきた。


かつて牧野を巡って争った相手。


帰ってきて早々、俺がいない間に・・・


あいつときたら・・・絶対に、絶対に許さねーからな!!!

























結婚して4年が経つというのに・・・相変わらず牧野と呼んでしまう。



出逢った頃からずっと牧野だったし・・・今更・・つく・・・つく・・・



///あぁ〜・・・やっぱり言えねーよ///




その先は言えねぇ・・・




まぁ〜あいつも俺のこと道明寺って呼ぶしな・・・




お互いさまか・・・




でも、あいつも道明寺なわけだし・・・やっぱり変だよな。




物分りがよくなった光までもが・・・



『どうしてままは まきのなの?』って言いやがるし。





なんて答えたらいいのか・・・親として示しがつかねーよな。



そろそろちゃんと呼ばないとマズイよな・・・










俺たちの間に光が生まれて・・・もう4年が経つ。



4年だぜ?・・・4年。







ここまでたどり着くには時間がかかった。



あの頃の俺たちはいろいろありすぎてお互い路頭に迷うこともあった。



そんな俺たちを救ってくれたのは姿も見えない小さな命という存在だった。



だからどんな困難でも立ち向かってこられたんだと思う。



今の俺たちがあるのは光のおかげだ。





暗闇の中から見えた一筋の光・・・俺たちの希望・・・